何年経ってもあなただけを
「この時代に女の総長は珍しいから調べただけだ。…差別とかじゃねぇよ」



そう、昔こそは女でも総長はいくらでもなれた。



でも今は男の方が多い。



女の総長なんてきっと私ぐらいだ。



女だと舐められるから。



そんな理由で女総長は減っていったが、前総長はそんなことを気にしていなかった。



前総長は『言うやつは言わせておけ。それでも気になるなら、お前が黙らせろ。お前は総長になる器だ。実力も、人格も。だから俺はお前を選んだ』



そう言ってくれたから。



だから私は今、ここにいる。



「確かに女総長なんて今は珍しい。舐められたりバカにされたりもする」



「総長…」



心配そうに私を見つめる面子たちに、〝大丈夫〟という意味を込めて微笑む。





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