小悪魔なキミに恋しちゃいました。


「それで、追試の結果はどうだったの?」



「え?もしかして、それを聞くために待ってたの?」



「そうだけど、なんか悪い?」



……ドキッとして損したよ。



キミは僕の彼女で、僕はキミの彼氏なんて言うから、ありえないなんて思いながらもドキドキしてしまっていた私がバカらしい。



あの時の私のドキドキ返せ!



しかし、怒ってはいるけれど、数学を1週間教え続けてくれた結城くんには、結果を伝えるの義務がある。



「あのね!それがっ……」



口に出そうとして、あの時の感動が蘇る。



私、わたし……!



生まれて初めての……



「結城くんのお陰でね、あんなに苦手な数学だったのにスラスラ解けて……これ」



私は興奮気味に、カバンの中から返却されたばかりの、丸がたくさんついたテストを出して、結城くんの目の前に広げて見せた。



「90点も取れたんだよ!」



さっきのイライラなんて、いつの間にかどこかへ吹き飛んでいて、私は笑顔でそう伝えた。



「っ!?」



結城くんはその答案用紙を見て、目を丸くしていた。



あんなに出来ていなかった私が、こんな点数取ったんだもん。



そりゃ驚くよね!


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