小悪魔なキミに恋しちゃいました。
次の日、早速私は悠陽ちゃんにこの事を報告した。
「えぇっ!?ダーリンにデートに誘われたって?」
「わーっ!!悠陽ちゃん、声大きいって」
慌ててキョロキョロと教室中を見渡すが、みんな自分たちの会話に夢中のようで、気にしている人はいなかった。
そして、肝心な結城くんもいないことを確認してほっとする。
それにしても、悠陽ちゃんの発言にはツッコミどころが満載だ。
「私、デートなんて一言も……」
「なーに言ってるのよ。男と女が2人きりで出かけるなんてデート以外に何があるっていうの?」
悠陽ちゃんは食い気味に話してくる。
そんなテンションに、私はついていけないでいた。
確かに世間一般的に見れば、男女で出かけているとデートに見えるけど……
「ん?何なに、宮野と茉莉ちゃん、盛り上がってるけどなんの話?」
「あー、おはよ、大和」
「おはよう、大和くん」
大和くんが来たから……と結城くんも来たんじゃないかと後ろを見てみたけれど、まだ来ていないようだった。
いつも一緒に来ることが多いけど、今日はバラバラなんだね。