小悪魔なキミに恋しちゃいました。


「こういう時は、大体照れてんだよ。こいつツンデレだから」



「大和、うざい」



大和くんがクスクスとそう言うと、すかさず結城くんのツッコミが入った。



その声は、私たち以外には聞こえないほどの小さな声だったけれど。



「うわぁ、玲央くんって本当に二重人格だったのね」



「私の言ってること信じてなかったの?」



「いや〜、あの笑顔の王子様からはやっぱり想像出来なくてさ」



それもそうか……



実際に見てないと、信じられないのも納得がいく。



「悪いげど玲央くん。今日は茉莉のこと借りるから」



「えっ?」



結城くんは悠陽ちゃんの方を見ただけで、驚いているのは何故か私。



「別に、僕には関係ない」



「何それ。私の自由奪ってるのは結城くんのくせに……」



「じゃあ、今すぐ付き合ってることここで大暴露してもいい?」



「いや、それは……」



だめだ、私には結城くんにかなわない。



「そういうことで、茉莉。放課後は私に付き合ってね〜」



「う、うん」


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