小悪魔なキミに恋しちゃいました。
そんなこんなで放課後────。
「よーし、買い物だー!」
「わあぁぁ」
な、なんで私……悠陽ちゃんに連れ回されてるの!?
授業が終わり、放課後になるなりガシッと悠陽ちゃんに腕を掴まれて、そのままやってきたのは学校から電車で二駅のショッピングモール。
「えっと、何を買うの?」
「何って、茉莉のデート服に決まってるでしょ?休日デートなんだから、思いっきり可愛くしていかないと!」
いやいや……
なんで私より、悠陽ちゃんの方が気合入ってるの!?
とにかくお店に入っては、着せ替え人形の如く、試着室に入って服を試着する。
悠陽ちゃんは、「うーん」と私の姿を見ては「次」とお店を変えながら服を試着し続けること2時間。
高校生っていうことから、お店はほとんどプチプラのブランドだけど、可愛い全身コーデが完成した。
「これなら、玲央くんも落ちること間違いなし!」
「そんなこと……」
確かに悠陽ちゃんが選んでくれた服は、白いシフォン素材のトップスに、カーキ色のスカートでとても可愛い。
私には、ふわっとした柔らかいコーデの方が似合うと、悠陽ちゃんはご満悦の様子だった。