小悪魔なキミに恋しちゃいました。

秘密のデート



そうして迎えた、約束の日。



待ち合わせは、最寄りの駅前、11時。



化粧もして、髪の毛は悠陽ちゃんから巻きなさいと指導を受けているから早めに身支度を始めた。



コーデはばっちり、悠陽ちゃんの選んでくれたスタイル。



私に似合ってるかな……



悠陽ちゃんが言うんだから間違いないんだろうけれど、全身ミラーの前に立った私自身の姿を見ても、似合っている自信はない。



結城くんのことだから、なんか「似合ってないんじゃない?」とか平気で悪口でも言ってきそうだよ。



「はぁ」とため息をつきながらも、身支度を整えた。



「あっ、やばっ」



気づけばもう約束の30分前。



家から最寄り駅までは、それほど遠くないとはいえ、早く行かないと待ち合わせ時間に遅れてしまう。



「行ってきます!」



「行ってらっしゃい」



リビングにいるお母さんに見送られ、急いで家を出る。



鏡の前でチェックしすぎたよ。



ただ結城くんと会うだけなのに、なんでこんなに気にしてるんだろう。


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