小悪魔なキミに恋しちゃいました。


食べ終わって満腹になった私たちは、この後待っている人もいた為、お会計を済ませてお店を出た。



「結城くん、お金……」



「いいの。ご褒美なんだから。キミが払ったら意味無いでしょ」



「そ、そうかもしれないけど…」



私も払う気で、財布を出していたのにそれは止められて、全額結城くんが払ってくれていた。



さすがに私が頑張ってたからとはいえ、全額となるとなんとなく悪い気がするし、元はと言えば、教えてくれた結城くんのお陰でもある。



それなのに何もしないで、私は食べただけなんて……



そうだよ、それに!



「結城くん!この前くれたチケット、使ってない!」



せっかく100円引きになるケーキセットの割引券。



そういえば、結城くんから受け取っていたのに使っていない。



「あぁ、そんなのあったね。もう遅いし、今度宮野さんとでも来たらいいんじゃない?」



いや、そういう問題じゃ……



結局、この話は結城くんに打ち切られて、流されてしまった。


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