小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「ずっと見てたでしょ?欲しかったんじゃないの?違う?」
それは、さっきのカフェにあったもの。
食事ができるだけじゃなくて、少し雑貨も売っている珍しいお店だった。
お店に飾ってあったこのキーホルダーは、ガラスで出来ているのに、宝石のようにキラキラと輝いていて、思わず目を奪われた。
……綺麗だなって。
結城くんといるようになってから、綺麗なもの見ると気になってしまうようになっていた。
「気になってたの、これ」
「そ。あげる」
「えっ?くれるの?」
まさか、プレゼントされるなんて思っていなくて……
私はただ驚いた。
「いらないなら返してくるけど」
「ううん。いる、欲しい!……これ、大切にするね」
「別に……」
そう言って高台の下を見つめる結城くんは、また照れ隠しをしているように見えた。