小悪魔なキミに恋しちゃいました。
もう、最悪だ。
昨日の雨に打たれたせいで、ちょっぴり風邪気味だ。
「バカでも風邪ひくんだね」
「はいっ!?」
いつの間にか登校してきた結城くんと、大和くん。
席に着くなり悪口を言ってきたのは、相変わらず意地悪な結城くんだ。
「私はバカじゃないって何度も言ってるでしょ?」
「毎回数学の時間居眠りして、学習能力がないキミがよく言うよ」
「なっ……」
「何だかんだ仲良いよな、お前ら」
私たちのやり取りを見て、そう呟く大和くん。
「どこをどう見たらそうなるの!」
ただ私がバカにされてるだけの図じゃない。
どこが仲良く見えるのだか……
悠陽ちゃんに助けを求めようにも、大和くんの味方だし、肝心な結城くんは面倒くさいのか反応しようともしない。
大和くんによれば、大和くんの言うことを軽く流すのは中学の頃から変わらないと言う。
もう、早く結城くんの本性がみんなにバレてしまえ!