小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「これ、美味しい」
塩と卵で味付けされたそのお粥は、熱のある私には少ししょっぱめの塩加減が丁度いい。
あまり食べられないかな?なんて思っていたけれど、それはとても美味しくて、作ってくれた分は全て食べてしまった。
「結城くんって、料理出来るんだね」
「ねぇ、キミ僕のことバカにしすぎじゃない?キミよりバカじゃないと思うんだけど」
うん、少しバカにしました。
私なんか、ろくに料理も出来ないくせに。
だから、実は料理も上手くてなんでも完璧な結城くんに嫉妬しただけ。
「ほら、薬飲んで。早く寝る。それじゃないと治るものも治らないでしょ?」
もう、偉そうに。
面倒くさそうな態度をとる結城くんは、本当に私のことを看病しに来てくれたんだかどうなのか。
行動と態度が比例していない。
薬は苦手な私だけど、結城くんが「早く飲まないとお仕置きね」なんて言うから、仕方なく飲んだ。