小悪魔なキミに恋しちゃいました。
王子様はご立腹
熱を出してしまった次の日も熱が下がりきらず、土日を挟んで月曜日。
4日ぶりに学校に行くことが出来た。
「……なんだろう」
何やら校内が騒がしい。
「茉莉っ、おっはよ〜」
「あ、悠陽ちゃん!おはよ」
外靴から上靴に履き替えている時にちょうどやってきた悠陽ちゃん。
「体調はどう?」
「うん、お陰様で治った……って、悠陽ちゃん!あれはどういうこと!?」
「あー、どうだった?ダーリンの看病」
ニヤニヤと聞く悠陽ちゃんは、確信犯だ。
「えっと……まぁ優しかった、って何言わせるのよっ!」
「勝手に答えたのは茉莉でしょ?」
や、やられた……
真面目に答えちゃった私のバカ。
がくりと肩を落とす私を見て、クスクス笑う悠陽ちゃん。
もう、悠陽ちゃんに彼氏が出来たら、絶対お返ししてやるんだから。
「そうだ。騒がしいけど、なんかあったの?」
そう、悠陽ちゃんにそれを聞こうと思ったんだ。
悠陽ちゃんはそれを聞いて、心当たりがあるようだった。
「へっ?」
そして、何故か私をみる悠陽ちゃん。
もしかして……
私と結城くんが付き合っていることがバレちゃったとか?
いや……それならもう既に私は集団リンチ似合ってるよね?
だから、それはないと思うんだけど。