小悪魔なキミに恋しちゃいました。
そして次の日。
私の固い決意だけでは、避けられるはずはなかった。
「連絡しないですっぽかすとか、やめてくれない?」
「ご、ごめんなさい」
たまたま、生徒玄関で会ってしまい、通りすがりに結城くんから言われた。
……見られていないだろうか。
途端に不安になって、周りをキョロキョロと見渡してしまう。
そんな不審な姿を結城くんに見られてしまい、「どうしたの?」と言われてしまい、「なんでもない」と返した。
あぁ、もう。
結城くんとは関わらないって決めたのに。
朝から関わっちゃってるよ……
私のそんな気持ちなんかわかっていない結城くんは、今まで通り私に接してくる。
ベタベタとくっついてくることは無い。
ただ、私と悠陽ちゃん、大和くんが仲良くなってから、結城くんと教室でも関わる時間は間違いなく増えていたわけで、私たちの中では自然となっていたこと。
数字の時間は相変わらず、ちょっかいを掛けてくるし、小声で話しかけてくることだってあった。
その度私は、見えない恐怖に怯える毎日だった。