小悪魔なキミに恋しちゃいました。


夏休みまであと3日。



恐れていたことがやってきた。



いつものように朝、下駄箱を開けた時。



パサパサっと落ちてきた紙切れ。



一つひとつ開いてみると、"バカ"だとか"消えろ"だとか、とにかく私に対しての悪口が書かれていた。



そして最後に……



"今すぐ、図書室に来なさい"



一言、そう書かれていた。



怖い、足がすくむ。



やっぱりバレていた。



私だけが避けようとしても、ダメだった。



「茉莉、おはよー」



いつものように、タイミングよく悠陽ちゃんがやってくる。



私はバレないように、ぐしゃっと紙切れを制服のポケットにしまった。



「あれ?どうかした?」


「う、ううん。何でもないよ!悠陽ちゃん、おはよ」



「そう?じゃ、教室いこ!」



当たり前のように、悠陽ちゃんも上靴に履き替えて、教室へ向かう。


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