小悪魔なキミに恋しちゃいました。


誰が、何処に……



そんなことを聞く前に、僕は教室を飛び出していた。



もうすぐ授業が始まるというのに。



そのすぐ後、大和と宮野さんも走ってやってきた。



須藤さんの事が心配だから一緒に探すと。



手分けをして校内中を探し回った。



何処にいるんだよ。



ひょこひょこ付いていくなんて、本当にキミって人はバカだ。



随分と探しているけれど、なかなか見つからない。



右手に握りしめているスマホからは、"見つかった"という連絡はまだ無い。



「茉莉!どこだよ!」



僕はとにかく必死だった。



ただ無我夢中で走り回る。



廊下は走ってはいけません。



小学生の頃から、言われ続けてきた校則だ。



でも、そんなこと守ってなんかいられない。



もし須藤さんに何かあったら、僕は……


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