小悪魔なキミに恋しちゃいました。


「キミは思い出したくないだろうけどさ、キミをここに呼び出したのは誰?」



震えていたキミが、落ち着いてきた頃。



聞くのは申し訳ないと思ったけれど、問いかけた。



ムカつく。許せない。



僕の心の中はそんな気持ちでいっぱいだった。



「いつも教室まで来てる女の子達……」



「そっか、わかった」



キミは怯えながらも、小さな声でそう答えた。



その人たちには、心当たりがある。



いつも何かあるたび、僕のところに寄ってくる4人組。



きっとリーダー的存在何じゃないかと、雰囲気がそう語っていた。



「……茉莉っ!」



「悠陽ちゃんっ」



しばらくして、昼休みになり、須藤さんと一緒に教室へ戻った。



大和に"今から戻る"と連絡を入れてから。



須藤さんと宮野さんは、お互いの姿を見て抱き合いながら泣いていた。



それだけ不安だったんだろう。


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