小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「ま、待って、玲央くん。玲央くんはみんなのもの。あの子が悪いのよ!みんなの玲央くんにまとわりついたんだから!!」
血相を変えてそう叫んだリーダーの女に、僕の堪忍の尾が切れた。
「はぁ?ふざけじゃねーよ……僕が誰のものだって?」
「……玲央、くん?」
あまりにもいつもと違う僕の態度に、4人だけじゃなく、そこに居合わせた全員が目を疑う。
でも、そんなことはどうでもいい。
「茉莉は、僕のものだ。僕は茉莉のものだ。今度、茉莉に近づいたら……その時はぶん殴る」
その女は、その場で崩れ落ちた。
これだけ言えば、きっと大丈夫だろう。
須藤さんをいじめる人は、居なくなると思う。
今日の1件で、気づいたことがある。
きっと僕は……
須藤さんが。
茉莉の事が、好きだ。
それも、どうしようもないくらいに。
だから、次こそは……
絶対に守りきると、そう心の中で決めた。