小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「そういえば、今日もキミ、成宮に注意されてたよね」
「あっ……」
「本当、学習能力足りないんじゃない?」
「たまたまだから。そんないつもいつもバカにしないでっ」
本当のことだけど、わざわざ掘り返さなくたっていいじゃない。
「そうだ。忘れてたら困るからもう一回言うけど、僕が呼んだら絶対来ること」
「そ、そんなの……!」
「キミには、拒否権ないから」
いつの間にか起き上がっていた結城くんの、人差し指が私の唇に当たる。
「……っ」
指先にか触れていないのに、そこから広がる熱。
強引で、自分勝手な小悪魔王子。
「破ったら、お仕置きね」
そんなことを言うものだから、私は反論も出来なかった。