小悪魔なキミに恋しちゃいました。
第4章─小悪魔なキミに恋しちゃいました。
キミの居ない日々
長い夏休み明け。
暦ではもう秋に入ったけれど、残暑でまだ暑い。
結城くんから別れを告げられたことは、花火大会の次の日、悠陽ちゃんに伝えた。
悠陽ちゃんは「そっか……」と話を聞いてくれて、少し心が軽くなった。
でも結城くんがどうして突然あんなことを言い出したのか、どうしてあんなに寂しそうな顔をしていたのか……
それは悠陽ちゃんと話しても、わからなかった。
2学期に入り、授業も本格的に始まる。
私の居眠り癖も治っているわけがなく、また注意される日々が続いていた。
しかし、その度に私にちょっかいをかけていた結城くんはもういない。
同じクラスにいるのに、まるで私は存在していないかのように……
結城くんの目に私が映ることはなかった。