小悪魔なキミに恋しちゃいました。


そんな私たちの関係は変だと学校中に広まり、「玲央くんと須藤さん別れたらしいよ」と噂がたっていた。



それは事実。



私たちはもう付き合ってはいない。



王子ファンの間では「もともと釣り合ってなかったのよ」と直接嫌がらせはされなかったものの、コソコソと陰口を言われることも多くなった。



「大丈夫?茉莉」



「何も無いし、大丈夫だよ。きっとすぐ飽きるって」



「……そう?何かあったらちゃんと言ってよ?絶対だからね?」



夏休み前のこともあって、悠陽ちゃんは私のことをかなり心配してくれているらしかった。



本当に周りのことはどうでもいいんだ。



私だって好きで結城くんと付き合ったわけじゃないし。



むしろ、無理矢理付き合わされたっていう方が正しい。



認めたくはないけれど、あんなに綺麗に整った王子様とそこら辺にいるような顔の私なんか、釣り合うわけないなんて、自分がよくわかっている。



それなのに、やっぱり私の中のモヤモヤは取れなくて……


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