小悪魔なキミに恋しちゃいました。
学校祭に向けての準備は、一週間後から始まった。
看板担当、メニュー担当、調理担当、衣装担当、装飾担当……
それぞれ分かれて作業を進めていく。
私と悠陽ちゃんはメニュー担当に入って、どんなクレープが食べたいか話し合っていた。
「やっぱり定番のいちごだよね」
「バナナアンドチョコも最高だよ!」
「アイスは?」
「うーん、溶けちゃうんじゃね?」
話し合いは順調のように見えるけれど、立ちはだかるのは、予算の壁。
フルーツとなると、結構お金がかかってきてしまう。
バナナはともかく、いちごは他のフルーツに比べると値段がはってしまう。
「個数減らすのは?」
「それじゃあ、いちごを感じられないじゃない?」
他にも細かく切るなんていう案も出たけれど、結局見た目が……という理由で却下された。
「あの、いちごを減らして、その分いちごソースをかけたらどうかな?」