小悪魔なキミに恋しちゃいました。
私が自信なさげにそう言うと、メニュー担当のみんなが一斉に私の方を見る。
「それいいかも!」
メニュー担当の中でもリーダーの女の子がキラキラした目でそう言った。
それにつられて、他のメンバーも大きく頷く。
「……わっ」
「やるじゃん、茉莉〜」
隣にいた悠陽ちゃんに肩をバシッと叩かれ、油断していた私はよろけてしまう。
「よし、じゃあいちごは須藤さんの意見で決定な」
ずっと聞いてばかりだったから、少し貢献できてよかったとホッとする。
「……っ」
そんな時、何となく視線を感じて、後ろを振り返った。
その先には、女の子に囲まれながら装飾を作る結城くんがいた。
……まさかね。
キャーキャー騒ぎ立てる女の子達に不機嫌そうなオーラを出しながら、同じ担当の大和くんと黙々と作業を進めていた。