小悪魔なキミに恋しちゃいました。
小悪魔なキミが好きです
楽しい学校祭ももうすぐ終わり。
私たちのクラスの喫茶店もなかなかの大盛況で終わった。
人でごった返していた校内も、今となってはいつも通りに戻っている。
ある程度教室の中を片付けて、日が落ちたら学校祭恒例、花火大会だ。
「あーあ、結局大和にクレープ、奢られ損ねた」
身の回りの片付けが落ち着いて、花火の時間が近づいた私たちは、校庭へと移動する。
人の流れに身を任せながら着いた校庭の隅で、悠陽ちゃんがそうもらした。
「確かに……あれから大和くん戻ってきていないよね」
私たちが男の人に絡まれて困っていた時に助けてくれた、結城くんと大和くん。
その後すぐに結城くんは人の波に消えてしまって、大和くんはそんな結城くんの背中を追って行ってしまった。
「別にいいだろ、クレープくらい」
「あ、大和くん」
噂をすれば……っていうやつ。
あれから姿を消して、片付けの時まで居なかった大和くんは、何事も無かったかのようにふらっと戻ってきた。