小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「良くないわよ!だいたい、クレープを奢ってくれるからって約束で一緒にまわってたんだから。もう片付けちゃったじゃない」
悠陽ちゃんは結構根に持っているようで……
この戦いは、しばらく続きそうだ。
「それで、どうだった?」
「え?」
「玲央くんのことよ。ちゃんと喝入れてくれた?」
「あぁ……」
話題は、結城くんの話。
そういえば、別れる前にそんなことを言っていたと思い出す。
それと同時に、悠陽ちゃんと話して自分の結城くんに対しての気持ちがハッキリとして……
その気持ちがぶり返してきた私は、ひとりで赤くなる。
まわりが暗くなってきていたからか、悠陽ちゃんと大和くんにはバレていないようだった。
それよりおかしいのは、大和くんの様子だ。
結城くんの元から帰ってきた大和くんは、どこか清々しくて、どこか不安そうな顔をしていた。