小悪魔なキミに恋しちゃいました。
綺麗なキミの世界
「はぁ……」
家に着くなり、大きなため息をついてベッドへダイブする。
今日はとても疲れた。
全身がだるく、疲労感を感じる。
ホームルームで成宮先生に目をつけられるわ、雑用を頼まれちゃうわ、大嫌いな王子様と鉢合わせしてしまうわ……
しまいにはされたくもない彼女にさせられてしまった。
普通の女の子なら、りんごのように頬を赤く染めて、うさぎのように飛び跳ねて喜ぶんだろうな……
そんなことを、顔を枕に押し付けながら考える。
明日もまたあの中庭へ来るようにと言われている。
「……行きたくないなぁ」
出来れば会いたくもない。
しかし、クラスメイトである以上、話さなくとも顔を合わせないなんてことはできない。
それに、その約束を破った時には、私の人生は終わりを迎えてしまう……。
あの時なんで中庭になんか行こうと思ったんだろう。
今になって、あの時の自分の行動に後悔する。
時間を戻せたら、絶対に止めにいくのに。