小悪魔なキミに恋しちゃいました。
嫌なことに限って、二度三度と続くもの。
「今日は席替え!順番にくじ引いてね」
2年生に進級してから2度目の席替えだ。
私は両手を合わせて、悠陽ちゃんと次こそは近くの席になれますようにと強く願う。
それと同時に、奴……
大嫌いな王子、結城くんとは離れられますようにとお願いした。
前の席から順に一つずつくじを引いていく。
番号が書かれた座席表は黒板に貼ってあった。
「はい、須藤さん」
遂に私の順番が来て、くじの入った箱にそっと手を入れる。
どれにしようか……
ぐるっと1回、箱の中でかき回して、近くにあった紙を1つ取り出した。
「番号確認したら、席移動してね」
そう委員長は言い残して、次の人のところへと移動して行った。
私のくじは、21番。
私たちの学校では、机はそのまま。
身体と荷物だけ移動する。
私は、荷物の入ったカバンを持って立ち上がった。
黒板に貼ってある表を見てみると、次の席は窓側の後ろから2番目。
うん、なかなかいい席。