小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「おーい、須藤。聞いてるか?」
「へっ、あ、聞いてますよ!」
突然私の名前を呼ばれて、ビクッと身体が反応する。
そう、私は成宮先生に目をつけられている。
何故かって?
それは、私が居眠りの常連だから。
「ふーん、そうか。なら、今日の課題は完璧ってことだな?楽しみにしてるぞ」
……げっ。
すっかり忘れてた。
今日の5時限目は、数学。
確か先週、プリントの課題が出ていたんだった。
にやりと笑う成宮先生の視線を受けて、じわりと冷や汗をかく。
やばい、やばい!
これは大ピンチ!!
これだけ釘を刺されちゃ、やってないことがバレた時にはどうなるか分からない。
幸いにも、今日の数学は5時限目。
これならまだ間に合う!
ホームルームが終わるなり、私は悠陽ちゃんの元へと泣きついた。