小悪魔なキミに恋しちゃいました。



はぁ、結城くんもこれくらい優しい性格ならいいのに。



残すは後ろの席。



誰だろう。



その人が明らかになったのは、このすぐ後のこと。



「おー、玲央」



「大和、そこだったんだ」



……ん?



なんか、嫌な予感がする。



この声って。



ガタンと音がして、後ろの席に人が座る。



恐る恐る後ろを振り向いてみると、私の嫌な予感は見事的中。



「……ゆ、結城くん」



さ、最悪だ……。



せっかく悠陽ちゃんとも近くになれたし、隣は優しい大和くんだし、今回はラッキーと思っていたのに。



「よろしくね、須藤さん」



「……っ」



背筋に寒気が走る。



先が思いやられる……



ただでさえ、放課後が憂鬱になってしまっているのというのに。



この先、平和に学生生活を送っていけるのだろうか。


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