小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「悠陽ちゃ〜ん、助けて〜」
「はいはい、来ると思ってたよ」
やっぱり、と呆れ顔の悠陽ちゃん。
課題を忘れてました、なんてことはしょっちゅうで、その度に悠陽ちゃんに助けてもらっている。
いい加減、この癖直さなければと思ってはいるけれど、性格はなかなか直らない。
机に向かうと、問題文がツラツラと並び、まるで呪文のように頭の中へと入ってくる。
それがまたいい子守唄で……
いつの間にか私は、夢の中。
それが私の課題を忘れてしまっている真実だ。
いつも学年トップの成績を維持している悠陽ちゃんは、教えるのもとても上手い。
「えっと、これは?」
「もう、さっき説明したじゃない。この公式に当てはめるのよ。」
……が、しかし、私にはよく理解できない。
申し訳ないと謝りながらも、休み時間を活用して、何とか課題を終わらせた。