小悪魔なキミに恋しちゃいました。
小悪魔なキミとの勉強会
席替えの日から月日は流れ……
それからの私は、何事もなく…はないけれど、それなりに平和に過ごしてきた。
ただし、最近になって1つ問題が出てきた。
後ろの席の結城くんの機嫌が悪いのだ。
表向きはいつもの笑顔を振りまく王子様。
でも、授業中に出ている負のオーラときたら、ただものじゃない。
その理由は1つ。
季節は梅雨の時期に入り、ここ最近は毎日雨が降っている。
そのため、いつも秘密で会っていた中庭に行けていないのだ。
たったそれだけで……
とは思うけど毎日の気分転換になっているのだろうから、それが出来ていないのは苦にもなるんじゃないかと、想像する。
隣の大和くんは、結城くんに聞いたのか私と結城くんの関係を知る、数少ない中の一人。
私と悠陽ちゃん、大和くんと結城くん。
席が近くなったことをきっかけに、よく話すようになった私たち。
結城くんは昼休みになると、女の子たちを相手しながらもすぐ逃げ去っているが、教室に残っている大和くんとは、一緒にお弁当を食べるようになった。