小悪魔なキミに恋しちゃいました。
「あのさ、」
この機会にと結城くんの最近の様子について相談してみることにした。
「最近、結城くんすごく不機嫌なオーラ全開なんだけど……何か知ってる?」
学校の中で1番仲がいいと思う大和くんなら、何か思い当たる節があるんじゃないかと、一か八か聞いてみた。
大嫌いな王子の心配なんて、癪だけれど。
「んー、なんだろな。確かに授業中とかすっげえ不機嫌だよな」
「え、そうなの?」
さすが大和くん。
私の違和感は、大和くんも感じていたらしい。
それに比べて悠陽ちゃんは、何も感じていなかったらしく、至って普通だったと言っていた。
だから、周りの女の子たちも違和感に気づいていないのか。
「あれじゃね?最近アイツ、茉莉ちゃんのこと独占出来てないじゃん?それでストレスでも溜まってんじゃねーの?」
「ど、独占って……」
「それありえるかも!」
「あぁ、見るからにアイツ、茉莉ちゃんと話してる時素に近いからな。教室にいるときも」
そうなんだ。
全然気づかなかった。
その微妙な変化も、ずっと一緒にいた大和くんだからわかること。
でも……