木村先生と和也君
トン,トン,トン
階段を登ってくる足音が聞こえた。
私は急いで和也君から離れる。
ドアをノックする音が聞こえてお母様の声がする。
「和也,昨日買ってきたいちご食べる?」
和也君は私に苦笑いすると,立ち上がってドアを開けた。
「ありがとう」
「じゃあ,ごゆっくり」
お母様は笑顔でドアを閉める。
おそらく,気になるのだろう。
「なんか,すみません。親も落ち着かないみたいで」
「あはは,そうだよね」
思春期の息子と,アラサーの彼女。そりゃ心配だわ。
事実,間違いが起こりそうな雰囲気だったのは否定できない。
「和也君の部屋じゃなくて,ご両親の目に入るところで勉強しようか」
私もこれ以上危ない橋を渡りたくない。
和也君と二人きりだと自分を抑えられる自信がない。
「先生がそう言うなら,居間の机で勉強します」
和也君も仕方ないといった雰囲気だ。
そうして,私達は一階に降りていき,ご両親の目の届くところで宿題に励んだ。
デートぽくはないが,和也君と休みの日に一緒に過ごせるのは悪くないと思った。
階段を登ってくる足音が聞こえた。
私は急いで和也君から離れる。
ドアをノックする音が聞こえてお母様の声がする。
「和也,昨日買ってきたいちご食べる?」
和也君は私に苦笑いすると,立ち上がってドアを開けた。
「ありがとう」
「じゃあ,ごゆっくり」
お母様は笑顔でドアを閉める。
おそらく,気になるのだろう。
「なんか,すみません。親も落ち着かないみたいで」
「あはは,そうだよね」
思春期の息子と,アラサーの彼女。そりゃ心配だわ。
事実,間違いが起こりそうな雰囲気だったのは否定できない。
「和也君の部屋じゃなくて,ご両親の目に入るところで勉強しようか」
私もこれ以上危ない橋を渡りたくない。
和也君と二人きりだと自分を抑えられる自信がない。
「先生がそう言うなら,居間の机で勉強します」
和也君も仕方ないといった雰囲気だ。
そうして,私達は一階に降りていき,ご両親の目の届くところで宿題に励んだ。
デートぽくはないが,和也君と休みの日に一緒に過ごせるのは悪くないと思った。