いつも。
いつもと違うのは嫌だ。
いつもが変わるのには、慣れるのが大変。
環境が変わると、自分が自分じゃなくなったように、別人のように感じる。
「ごめんなさい…」
今の私は、前の私とは全然違う。
聖矢と一緒にいた、家族で一緒にいたあのときとは…
私は、あの家で浮いた存在だった。
母さんも父さんと聖矢も顔が整っていて、とても綺麗だった。
特に母さんは、それを自分の自慢としていた。
ただ私は、メガネをかけて、スカートは膝丈で、前髪は視界を遮るように下ろしていた。
母も父もそんな私が嫌いで、いつもいつも、会う度に、
「そんな格好はやめなさい。」
と言ってきた。