いつも。


でも聖矢は、聖矢だけは私を肯定してくれた。


「姉ちゃんがどんな格好してても、個人の自由なんだからいいじゃん!」


私が中学2年生の時、聖矢は暴走族に所属した。


それから、だんだんと聖矢は仲間を家に呼ぶようになった。


その度に、聖矢の連れてくる仲間はみんな同じような台詞を吐く。


「お前んち、顔面偏差値高ぇよな。それなのにお前の姉ちゃんスッゲー地味!」



それが、日が経つにつれて気に入らなくなったようで、


「明日、仲間が来るから姉ちゃんは夜は部屋から出ないで。」


と言われるようになった。



聖矢が我慢してくれているのはわかってたから、素直に部屋にこもっていた。




ある日、ドタバタと音を立てながら聖矢が帰ってきた。



乱暴に部屋のドアを開けると、私の胸ぐらを掴んで持ち上げた。


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