いつも。
「テメェのせいで俺は幹部になれなかった!!テメェがいるからダメだとよ!!何なんだよ!!なんでいるんだよ!!消えろ!!俺の前に2度と現れるな!!」
大声で叫ぶように一気に喋ると、私の頬を殴った。
訳がわからなかった。
あんなに優しくしてくれていた聖矢が、私に怒り、そして殴った。
「ごめん…なさい…」
そう謝ると、聖矢は舌打ちをして私の部屋を出ていった。
『俺の前に2度と現れるな!!』
それは、きっと出ていけという意味だったのであろう。
座り込んでしまっていた体を起き上がらせて、タンスや机の引き出し、クローゼットの中を漁った。
必要最低限の持ち物をキャリーバッグとリュックに詰め込み、散らかしたものを片付けた。
私の部屋は一軒家の2階だったため、窓からロープをつけたリュックを静かに裏庭へと下ろす。