いつも。
「本日は、皆様の入学式と言うことで、OB OGの方々が集まってくださいました。
これだけの先輩に見守られていると言うことを自覚して、これからの学校生活を楽しんでください。
初めてのことが多くなると思いますが、挑戦もいいことです。
ただし、ハメを外して大変なことにだけはならないようにしてください。
また―――――――
それでは、私の話は終わりにしたいと思います。ご入学、おめでとうございます。」
学園長の話が終わり、寝ている周りの人は、先生に起こされていく。
ここ、私立神城学園‐Sinzyou gakuen‐は今日入学式です。
新入生の1人である堀川歩は、誰もいなくなった舞台の上を見ながら、ポツリと呟く。
「何でこんな学校に入ることになったんだっけ…?」
それは、遡ること1ヶ月。
受験に失敗した私。
お義母さんに言われ、この学園に入ることが決まった私は、この学園のことをなにも知らずに来てしまった。
実はこの学園、暴走族の幹部や多くの下っ端たちが通うと有名な学園で、一般生徒はほとんど入らないらしい。
なのに、それを知ってか知らないかわからないが入ることになった。
入学式にいる生徒は、髪を派手に染めている人はいないけれど、どこか怖いという印象を持つ人ばかりだ。