いつも。
「それに、女子がいたら覚えています。」
ですよねぇ…
「さらに言うと、私は抜けた者の顔と名前はすべて覚えています。将来、黒龍に何らかの危害を加えないとも限りませんからね。」
暴走族ってそんなに凄かったの!?
「ですから、以上のことを踏まえてあなたは今も昔も黒龍の人間ではない。本当のことを話しなさい。」
こんなの逃げられないじゃん…
「私は…どこにも入ったことがありません。」
「やはりそうでしたか。」
笑顔に戻った先生からは、やさしさが見える。
「知ってたんですか?」
「はい。もちろんです。生徒のことはすべて把握しているつもりですから。」
ああ、やっぱりすごい人だ。
「先生、私、どこかに所属した方がいいんですか?」
「いや、きっと噂を嗅ぎつけて、学校中の族が明日あなたに勧誘しに来るでしょう。ですから、その中から1番強いところにするといいと思います。その方が学校内での立場も安全です。」