無駄な紅葉は散り濡れる.


声が
聞こえた。

もう大丈夫、
儂のせいで
咲子、お前には
苦労かけた。

もう大丈夫よ
咲子、あなたは
幸せになりなさい。

その声は
誰のものかも
分からない  

といいたいけど 
あたしは知っている

この声の
持ち主を
あたしは
知っている!



「父様、母様…」
  



そのときだった


「咲子!」



とあたしを呼ぶ声が
聞こえたのは…

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