無駄な紅葉は散り濡れる.
「余は久信の願いを叶えたい……。
あやつは娘の幸せを願っておった。
なぁ、咲子よ。
そなたは何を望む?
東宮妃としての権力か?」
余がそう聞くと
目の前の娘は
首を静かに横に振った.
「いいえ、わたくしは
女の夢を選びます」
余はもう1つの久信の願い…
昔から親しくしていたという
征人との娘の幸せも
達成できる気がした。
「久信、おまえの願いはかなったぞ」
そう呟き、屋根で見えぬ
空を見上げた。
久信が笑っているであろう空を見て。
あやつは娘の幸せを願っておった。
なぁ、咲子よ。
そなたは何を望む?
東宮妃としての権力か?」
余がそう聞くと
目の前の娘は
首を静かに横に振った.
「いいえ、わたくしは
女の夢を選びます」
余はもう1つの久信の願い…
昔から親しくしていたという
征人との娘の幸せも
達成できる気がした。
「久信、おまえの願いはかなったぞ」
そう呟き、屋根で見えぬ
空を見上げた。
久信が笑っているであろう空を見て。