全ての記憶を《写真》に込めて

『まもなく、騎馬戦の選手入場です』

「茉莉ちゃん!頑張って!」
あと、写真は任せてね、と付け足す。
「全員分のハチマキとってくるよー!」
私たちの頭には白色のハチマキ。
翔くんたちの一組も白組だ。

「頑張ってきてね!」
「うん!行ってきます」








茉莉ちゃんはいちばん騎馬に乗る人だ。
私は騎馬戦という競技を知らないかったから初めて見て驚いた。


「ど、どうしよう、茉莉ちゃんが狙われてる………」
「御国さん、こういう競技だから大丈夫よ」
「そ、そうだよね 茉莉ちゃんは強いし」
色々な人に囲まれて、ハチマキを狙われてしまった茉莉ちゃん。


「茉莉ちゃん!頑張って!!」
そんな応援も虚しく。


「彩月、ごめんね!三本しか取れなかったよ〜!」
「三本取っただけでもすごいよ!あ、怪我はない?」
「うん、ありがとう」
結果は6対8で、白組の負けだ。

「次は………借り物競走?」
「うん、晴くんが出るんだよ」
「写真撮らなきゃじゃん」
「うん!」
「ついでに一位をとってもらわないと」
「そうだね!」


そんなことを話してるうちに次の競技の準備が始まった。
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