全ての記憶を《写真》に込めて
「茉莉ちゃん!頑張って!!」
茉莉ちゃんの番が来た。
「彩月!見ててね!和久井君だけじゃダメだよ〜!」
「うん!見てるし、ちゃんと写真も撮るから!茉莉ちゃんのカッコいいところ全部撮るから!」
そう言って手を大きく振る。
バトンが茉莉ちゃんの手に。
「茉莉ちゃん頑張って!!」
応援しながらシャッターを押す。
茉莉ちゃんは運動神経抜群なのだ。
「次晴だぜ」
「うわぁっ、しょ、翔くん!」
「見とかねぇーと怒られるぞ〜」
ニヤニヤしながら言われる。
「ほら、カメラは任せろ」
俺がやってやる、と両手を出される。
「ありがとう」
「彩月ちゃんのためならいくらでも」