全ての記憶を《写真》に込めて
「はぁ……とりあえず敬語なくしてくれない」
「え、あ、うん」
「晴は敬語好きじゃないもんなー」
「うるさいなぁ、翔」
「あっ、はじめましてじゃないけど改めて名前いうね 俺は真宮翔 気軽に翔くんって呼んで」
「よろしく、翔くん………?」

それから私は晴くんを見つけては写真を撮るようになった。まぁ、嫌がる素振りはみせるけど、なんだかんだ言って写真は削除されてない。



そして、晴くんのあとをずっとついてて気づいたこと。
晴くんはほかの人と話す時、笑顔を作る。特に先生とか大人に。でも、別にそれは悪い事じゃないと思うけど……。

「晴くんってなんで笑ってるんだろう」
「何でって、何で?」
保健室にいる時に茉莉ちゃんに問いかけてみる。
「まぁ、それを知るためにも後をついて見ればいいんだよ」
「…それもそうだね」

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