全ての記憶を《写真》に込めて
――――――――――――――――――
「はぁぁあ」
あいつが出ていったのを見計らって、大きなため息をつく。
いや、別にこれは嫌だから、と言うか…….、まぁ嫌なんだけどぉ。
「自分の思考が嫌になる」
なんで自分の部屋なのに緊張しないといけないのか。
あいつが緊張してるだけで俺も緊張する。
「意味がわかんないんだけどぉ……」
ていうか俺は何をしたくて残ってたんだっけ?
あ、寝る場所の確保をしようと思ったんだった。
一人暮らしだから布団は一つしかない。
しかも今日は雨だ。床でねるとしたらすごく寒い。毛布も一つ。
よって…………、同じベッド……に、
「寝るわけないでしょっ!」
「な、なにが……?」
「うわぁっ、あ、ど、どうかした?」
「えっと、出来たよ?」
「…あぁ、わかった、ありがとう」
なんかやり取りが夫婦みたい。と、感じるのは俺がおかしいのか正常なのか。