全ての記憶を《写真》に込めて
「な、にこれ……」

「また変なメール?」

「うん…」



“なんで家にいないの?ねぇねぇねぇねぇ
どこにいるの?俺の知らない所にいるの?
いつもこの時間家にいるよね?ご飯だべてる
よね?何してるの?あの男の所?違うよね?
彩月ちゃんは俺のだよね?俺のこと大好きだ
もんね?俺彩月ちゃんの家の近くにいるのに
どこで何してるの?早く教えてよ”






「気持ち悪い…………」

何これ。
「ちょっと、これ本当に警察に届けた方がいいと思うんだけどぉ」
あの男って、晴くん?
なんで晴くんのこと知ってるの?
前にメールした時以外晴くんとの連絡はとったことないはずのに。
しかも、家の近くにいるって…。


「………誰」
すると、急にふわっとした感覚に襲われる。
「ちょっ、どうしたのぉ?あんた大丈夫?」

「……うん、ごめんね ちょっとクラっとしただけだから」
なんで、こんなことになってるんだろう。
一体誰なんだろう。

「明日学校終わったらすぐにでも警察に行くからねぇ」
不安だったら俺もついて行ってあげるし、と諭すように微笑まれる。
正直言ってすごく怖いし、気持ち悪い。
だけど、晴くんがいるの何故か安心する。
晴くんが優しいと知ってるいるからだろうか。


「ありがとう、晴くん」

何度晴くんに支えてもらったことか。

「明日、ちゃんと警察に行くね」

流石にこのままだと、嫌だから。
< 137 / 255 >

この作品をシェア

pagetop