全ての記憶を《写真》に込めて
「こうなったら………」
そう思い、思いっきり頬をつねってみた。

「ん………、ふぁあ…………」
「あ、晴くん!起きて!」
「まだ……、寝る………………………えっ!違う今の忘れて!」
「は、晴くん?」
目が覚めたのはいいけど、何かを言って布団に潜り込んでしまった。

「晴くん?遅れちゃうよ?」
「〜っ!今の忘れてよ、いい?絶対だからねぇ!」
「う、うん!」
「………はぁ…、最悪だ」
布団から出てきた晴くんはこの世の終わりとでも言いたそうな顔をしていた。

「晴くん、急いで行かないと、遅刻、かも」

「え、」


そして、身支度を素早く済ませ、急いで学校に向かう。


「…っなんとか間に合ったね!」
「あんた髪ボサボサじゃん」
「結んでる時間無かったもん」
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