全ての記憶を《写真》に込めて

「もぅ〜、テスト嫌だぁ 憂さ晴らしに一緒に和久井くんのところに行こっ」
なぜ晴くんのところへ行くのかは分からないけど、面白そうだから、
「うん！絶対に晴くんをカメラに収める」
前に消さなかったということは別にいいって事だよね？まぁ、そこは自己解釈でいいか。
晴くんは授業終わったらもう教室にはいなかった。
翔くんのところかな。



「あ、彩月ちゃんじゃん 晴の写真？」
「うん 晴くん授業終わったらすぐどこかに行っちゃったから…」
「うーん……」
あ、多分もうすぐ来ると思うぜ、と翔くんは言った。
「もうすぐ？」
「例えば、そこの角から曲がってくるとか？」
翔くんが指さしたのは廊下の曲がり角。
ずっと眺めておくと……、