全ての記憶を《写真》に込めて
「いらっしゃいませ!何名様ですか?」
「すみません、少々お待ちください!」
思ったよりここのカフェ人気が出た。
味も良いと評判だ。
店員の中に晴くんがいる、ということもポイントの一つだろう。
「彩月ちゃんこっちこっち」
「えっ、翔くん!どうしたの?」
「部活の出し物サボってきた」
翔くんの部の部長はすごく優しいと聞いた。
だから、サボってもいいんだということらしい。
「ちょっと翔、何そいつのじゃましてんのぉ」
ただでさえ人手が足りてないのに、と疲れきったように話す晴くん。
このあと午後からコンテストらしいけどだお丈夫なのかな?
「人手が足りないって、40人くらいいるじゃん」
他の30人くらいは?と聞かれる。
ほかの人達は、食べ物の調達、近くのお店まで行って買ってきてくれたり、家庭科室で品物を作っていたりと、みんな大忙しなのだ。