全ての記憶を《写真》に込めて
それから、何回か晴くんを撮ったことがあった。茉莉ちゃんに気を逸らしてもらったり、翔くんと話している後ろ姿を撮ったり…。
だけど、

「ねぇ、また撮ったよねぇ」


「はい、カメラ没取〜」


「もっとうまく隠れられないのぉ?」


毎回バレてしまう。
「な、なんで分かるの!?」
「隠れるのが下手なんじゃないの あと、隠れて撮るのはいいけど正面から撮らないでよねぇ」
「笑った顔があったら正面から撮るよ!……でも、嫌だったらやめる」
「………ほら、友達呼んでるんじゃない 行ったらぁ?」
「う、うん!じゃあね!」



そして、体育祭の準備期間に入った。
私は参加できない分、そこで頑張ることになっていた。

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