全ての記憶を《写真》に込めて
結局、二人は警察に連れていかれた。
借金に関しては警察の方と相談して払っていくみたいだ。
「彩月!良かった、和久井くん、よく守ったよ」
茉莉ちゃんにぎゅうぎゅう抱きしめられる。
「守りきれなかったんだけどねぇ、大丈夫だった?」
と、殴られたところを撫でる晴くん。
「うん」
だけど、すこし、フラフラする、かも。
きっと、緊張から解けたからだよね。
やっと解放されたから。
「彩月!?」
体の力が抜ける。
それに比例するように、意識も吸い込まれていった。