全ての記憶を《写真》に込めて

「へぇ、なるほど〜 じゃあ、うまい感じに言っとくね〜」
「ありがとう」
今まで授業に出ない時はあったけど、それは保健室にいた時だし……。なんか、心配だなぁ…。





そしてあっという間に一時間目は終わった。
「晴!ほいよ!」
クラスに来た翔くんが投げたものは鍵だった。
「なんで翔がこれ持ってるわけぇ」
「合鍵にしといたから、使うだろ?」
「はぁ、ほんと翔の情報収集力早すぎない?」
「いつもだろ〜、ほらそろそろ先生が来るぜ」
「分かってるけどぉ、ほらアンタ急いで」
そして、晴くんに手を引かれて走る。でも、きっと気を使ってくれてるのだろう。私でも辛くないスピードで走ってくれる。


だけど、階段は辛い。

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