全ての記憶を《写真》に込めて
_______________キーンコーンカーンコーン。

二時間目終わりのチャイムだ。
「そろそろ帰るよぉ」
「うん!沢山写真撮れたね!」
「ほぼ俺の写真でしょ、あんまり見せないでよぉ」
「私の宝物にしとくよ!」
そして、教室に戻る。

「御国さん大丈夫だった!?」
「和久井やるじゃねぇか!御国を助けるなんて」
「彩月さんに手を出さなかったよね?」
「和久井くんはやっぱりイケメンだ…」
クラスのみんなに囲まれた。
え、どういう状況?
チラッと晴くんを見ると、瞬時に対応していた。
「大丈夫だって言ってるでしょ はい、邪魔だからどいてねぇ ほら、行くよ」
「あ、うん!」





「ねぇ、茉莉ちゃん なんて言ったの?」
「え?………彩月が倒れたから和久井くんが保健室で様子みてるって言った」
「瞬時にそんなこと言えるなんてすごいよねぇ」
人に囲まれたのが嫌なのか少し苛立っているような晴くん。
< 46 / 255 >

この作品をシェア

pagetop